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#writings
※この文章は、AMC JOURNAL(東京藝術大学芸術情報センター紀要)2025への掲載を目的として執筆する草稿である。
はじめに
本稿では、2023年度から2025年度にかけて筆者が担当したAMC開設授業「コードとデザイン」の授業設計とその反省について記述する。本稿の第一の目的は、近しい領域における授業の実施を検討している教員への参照点を示すことだ。
- 授業の設計の参考資料が存在しないこと
- アメリカとかでは人文系、芸術系でも教員個人のWebサイトにシラバスや参考資料がまとめてあることが少なくない
背景
- 以前から芸術情報センターで「コードとデザイン」は実施されていた
- Arduinoなど、基本的にはフィジカルコンピューティングのような、アーティストとして役に立つプログラミングと電子工作の知識の習得を目指すものであった
- 2022年後半にもともと授業を担当していた鈴木太朗教授と話した上で、基本的な目的は維持したうえでゼロから授業を設計することにした。
履修者
芸術情報センターには直接学生が所属せず、美術、音楽、映像問わず全学科の学生が任意で芸術情報センター開設授業を履修できる。学部1年生から大学院博士課程まで履修する可能性がある。
それゆえ前提知識にはばらつきがある。全くプログラミングをしたこともない学生、Arduinoだけは軽く触ったことのある人、既にモーターなどを使用した工作の経験まである人など。
授業設計の指針
既存の授業資料を積極的に使用すること
-
School for Poetic Computation
-
Golan Levin
-
AMC開設授業全体での立ち位置とバランスへの考慮
- ハードウェアを扱う授業はほかにあまりないこと
到達目標の設定
パーソナル・パーソナルコンピューターをつくる
最終課題の自由度
- 完全自由制作
- 他の授業における前期の課題制作に、授業で学んだ要素が生かされているならば重複してもよい
- 授業内小課題(後述)の発展
全員が作品制作を最終ゴールとしていないこと。作品そのものではなく自分の製作に役に立つツールを制作する
カリキュラム
シラバスより転用
- Conditional Design Workshop
- Victorian Synthesizer/ Paul Demarinis
- インバーターの製作
- 2進数カードゲーム(浦川通)
- NAND回路と全加算器
- Arduino基礎
- 秋葉原に買い物
- 雑マウス
- Processingとの連携/ピンポンゲーム
- サウンド
- モーター
- 課題制作打ち合わせ
- 2
- 最終課題発表