4.1 KiB
date
date |
---|
2025-06-23 16:08 |
#guitar #instrument #survey
弦の振動をピックアップで拾って、増幅して磁気ドライバーを駆動することで、無限のサスティンを得られる楽器。
いくつかタイプがあり
- ハンドヘルド型(ピックアップとコイル、増幅器と電池が入っているいわゆるE-Bow)
- ドライバー外付け型(スタンドでグースネック型のドライバにギターを近づける)
- ドライバー埋め込み型(ピックアップの形をしているけど片方をドライバーとして運用、フェルナンデスとかが有名)
などのバリエーションがある。
ドライバーに使うコイルは一般的にピックアップよりも太いゲージで、巻き数を少なくする。ドライバーコイルをピックアップとしても流用したい場合は、間にトランスを噛ませるような回路を切り替えられるようにする。
Michael Krzyzaniak ("Metal Marshmallow")がオープンハードウェア化して売っている。
Metal Marshmallow Contact Mics | MM DIY Sustainer (DIY Guitar Sustainer)
リポジトリ
http://bitbucket.org/metalmarshmallow/mm-diy-sustainer/
- インプットコイル:AWG42(外径0.06334mm) 7100回巻き 1900Ω@120Hz 534mH
- アウトプットコイル:AWG32(外径0.2032mm) 600巻 15Ω@120Hz 3.7 mH
マグネット 直径6.32mmぐらい。ギターピックアップの一般的なポールピースが5mmくらいっぽいのでこんなもんかな
1/4 x 1/4 Inch Neodymium Rare Earth Cylinder Magnets N35 (80 Pack) for Sale | totalElement
日本だと6mmx2mmの3枚重ねで作り直すのがいいかな
ハーモニックモードについて
アウトプットコイルの極性が反転するので位相が逆転して一次倍音が消えるっていう説明を良くしてるけど、これ本当か?
これ、実質的にはコイルの出力からそのままグランドに落ちるのがレギュラー、キャパシタを挟むのがハーモニックモードって回路に見える。つまり一次のハイパスフィルターを通してるってだけなのではないか。
ある程度低い周波数がカットされるから次に共鳴しやすい二次の倍音が取り出されるってだけでは
簡単に言えばハーモニックモードの時、直流抵抗15Ω、インダクタンス3.7mH、最後に47uFのキャパシタの直列LCR回路になる
インピーダンスの最小ピークは、 fpeak = 1/ sqrt( 3.7 * 10^-3 * 47*(10^-6) )
で大体2400Hzとかになるので、納得いく感じ
E-Bowのよくある回路って間違ってませんか?って動画。この辺でなんか言及されてるのかも
All Of Those Ebow Schematics You've Seen ARE WRONG! (Part I) - YouTube
EBowは回路的に出力を+にフィードバックしてるからコンパレーターみたいにしてるのかな
雑感
これって、インプットコイルとアウトプットコイルを兼用することってできないのかな
→できそう。Back-EMFの検出というらしい スピーカーの逆起電力「バックEMF」ってどう扱うの?|EXCURIO Moog Guitarで実現されている。
原理的にはこのくらいの回路でも良さそうだな
AB-021: Measuring RPM from Back EMF - Precision Microdrives
Andrew McPhersonのMagnetic Resonator Pianoだと1個あたり4オームの電磁石を20Wぐらいのパワーで鳴らしてるらしい(トランスコンダクタンスアンプを自分で実装してるっぽかったけど謎)
ギターの弦なら10Wぐらいでもなんとかなるのかな?というか、やっぱりE-BowがLM386で0.7Wとかのパワーであれだけ鳴らせるのがやっぱり不思議というか