diff --git a/content/にほんのうた 音曲と楽器と芸能にまつわる邦楽通史 - みの.md b/content/にほんのうた 音曲と楽器と芸能にまつわる邦楽通史 - みの.md index a8945f2b..e256e3c3 100644 --- a/content/にほんのうた 音曲と楽器と芸能にまつわる邦楽通史 - みの.md +++ b/content/にほんのうた 音曲と楽器と芸能にまつわる邦楽通史 - みの.md @@ -27,7 +27,7 @@ date: 2024-04-04 16:35 - 自説の検証作業をより個別の専門家に半強制的に嘱託することにならないか - そもそも統一した日本の音楽史のコンセンサスがないので議論出来るきっかけを作ろうというならシンポジウムや研究会を開けばよい - 本はどうしても持続性の強いメディアなので、いっぺん出たものは残ってしまう -- 教科書を作ること、歴史書を作ること、入門書を作ることは自説を強く主張する論文よりもむしろ強烈に政治性を持つというのが、おそらく著者と読者と評者の間で共有されてないのでは +- 教科書を作ること、歴史書を作ること、入門書を作ることは自説を強く主張する論文よりもむしろ強烈に政治性を持つというのが、おそらく著者と編集者と読者と評者の間で共有されてないのでは > 『にほんのうた 邦楽通史』 実はそこそこ大胆な自説を若干数含むんだけど、まだバレてない。 > [https://x.com/lucaspoulshock/status/1768608448231723084?s=20](https://x.com/lucaspoulshock/status/1768608448231723084?s=20) @@ -39,8 +39,12 @@ date: 2024-04-04 16:35 - というか、動画の解説シリーズで十分それができているし、今日「歴史を書く」という作業をする中でYoutubeで動画出すこと自体が本書くよりも機能してるのでは?とも思う(もちろん、検証の可能性の問題は残るけども) - ディスクガイドもいいけど、参考文献表とは別に、この本の次に読む本のブックガイドがあったらよいのではないか - - 引用の対応関係がわからないことのもう一つのデメリットはとして、多々ある参考文献の中でどれを執筆時に重点的に三個にしたかが完全にわからなくなることがあります + - 引用の対応関係がわからないことのもう一つのデメリットはとして、多々ある参考文献の中でどれを執筆時に重点的に参考にしたかが完全にわからなくなることがあります +- 参考文献が五十音でなくランダムに並んでるので、これが重要度の順番ということかもしれない。 +- (追記)知人からの指摘で、タイトルの「音曲」は参考文献で一番最初に挙げられている[[創られた「日本の心」神話 - 輪島祐介]]で提起された概念そのもの。ただこの単語についての説明は本文中に出てこない。日本の音楽を単に西洋から輸入された音楽観だけでなく、また録音音楽だけに限らず文脈づけるための言葉が(特に後者において)本書で機能していない。 + +- 全体的にこれを通した編集がどうかと思う ---この辺からあまり賛同する人がいるかわからない話--- @@ -72,7 +76,7 @@ date: 2024-04-04 16:35 - プログレの項(p332)で「一柳慧作曲オペラ横尾忠則を歌う」 や小杉武久のタージマハル旅行団が紐づけられてるのは正直こういう通史でもないと書けないし、結構新鮮に感じた - が、「当時のロックに漂っていた自由で実験精神旺盛な気風は、ロックミュージシャンに限らない広範囲の芸術家を惹き寄せ」たからこういう作品が出てきたかと言われれば、絶対そんなことないでしょと思う - あえて紐づけるなら、60年代の冷戦時代が、一方ではテクノロジーによる人間の進化という風潮をもたらしロックで言えばプログレに反映され、他方ではベトナム戦争への反戦運動、官僚的テクノロジーからの脱却という運動の一部として次の項で書かれているパンクが位置づけられるのであって、一柳や小杉のようなフルクサスど真ん中の人たちはどちらかといえばパンク寄り(反形式)ではないだろうか - - 日本の作曲家で言うとあんまり思い当たらんけど、ブーレーズやクセナキスがプログレに位置付けられるなら、まあわかるかも + - 日本の作曲家で言うとあんまり思い当たらんけど、ブーレーズやクセナキスがプログレに位置付けられるなら、まあわかるかも。武満徹かな - こういうところで、これが著者の自説なのか他にそう位置付けた人からの引用なのかがわからないと、困るんです - 色々言いつつ、このメモ自体があんまり厳密な検証になっていないこと自体は申し訳ない